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最新状況 

 

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🦁2022年12月 【関連テーマの新作ドキュメンタリーが公開『LIONS, BONES & BULLETS』】 

南アフリカのライオン飼育繁殖産業をめぐる、最新状況に迫った新作映画が公開されました。自ら企画しプロデュースと出演も行っているのは、独自の関心から長くこのテーマを追い続けてきたイギリス人作家のリチャード・パース氏。この作品では特に、従来の缶詰狩猟の問題に加えてその後に中国、ラオス、ベトナムなどのアジア諸国に向けて需要が高まった骨取引の実態、そして劣悪な飼育環境とコロナ禍で浮き彫りになった人獣共通感染症との関連などに光が当てられているようです。2015年に公開された『ブラッド・ライオンズ』から7年後の現状を知ることができる作品。

★映画ウェブサイト LIONS, BONES & BULLETS 

★英文記事「新作ドキュメンタリー『LIONS, BONES & BULLETS』南アフリカのライオン捕獲産業を暴露」(2022/11/16/SA People News)

 

🦁2022年12月 【朗報!米国が大型ネコ科動物との接触およびペット飼育を禁止】

米国上院が、大型ネコ科動物と一般市民との接触およびペット飼育を禁止する法案「大型ネコ科動物公衆安全法」を可決しました。

米国では1990年以降、46の州とコロンビア特別区で、飼育下の大型ネコ科動物が絡む事件が400件以上発生しています(5人の子供と19人の成人が死亡、数百人が手足を失うなどの外傷)。ブラッド・ライオンズのチームは、ライオン飼育繁殖産業の段階的廃止に向かう一環として、南アフリカが米国に続くことを奨励しています(南アフリカでは1996年から2020年の間に52件の肉食獣による襲撃事件が報告されています)。

★英文記事「勝利!米国上院が'大型ネコ科動物公共安全法'を可決」(2022/12/6/A Human World -Kitty Block's Blog) 

 

🦁2022年10~11月 【白書案の改定に関する最新情報:ライオン飼育繁殖産業の段階的廃止について】

10月28日、「南アフリカの生物多様性の保全と持続可能な利用に関する白書案」改訂版が、森林水産環境省によって公示されました。この内容について、ブラッド・ライオンズのチームは下記の長所と懸念点を挙げています。

[長所]

改訂版は、地域社会が生物多様性を経験し、更にそこに関わることができるよう、妨げとなる障壁を取り除き、公平に分配するということが言及されている。これは南アフリカの保全教育において不可欠なことである。

[懸念点]

改訂版は、依然として野生生物の「持続可能な利用」を可能とすることを強調している。(最初の白書案に記載されていた)自然環境とそれを形成する要素の本質的な存在価値についての言及が削除され、動物たち自らの幸福と感覚世界への敬意を表す言及や、「ワンヘルス・ワンウェルフェア」という概念も削除されている。

これらの削除は動物福祉の観点のみならず、特に野生動物の商業取引における人獣共通感染症のリスクという人間の健康の観点からも、深く憂慮される。

 

その他、ライオン飼育繁殖産業の段階的廃止については、政府が廃止を宣言したものの、具体的な道筋は未だ示されていません(実行に当たってのタイムライン、手段や具体的方法など)。誰が実行を推進し、誰がこの宣言を持続的に可能なものにするために資金、専門知識、人材などを確保するのかということも、示されていない状況です。

 

★DFFE/白書案・改訂版・全文(PDFファイル/英語のみ)

 

南ア政府がライオン飼育繁殖産業の廃止を宣言した後も、変わらない現状を示す最近の記事 

★英文記事「南アフリカの残忍なライオン骨取引の内部」(2022/10/26/OCCRP)

★英文記事「脱走した雌ライオン 捕獲中に死亡」(2022/10/3/news 24)

 

🦁2022年8~9月 【環境省によるもう一つの戦略文書「ジビエ肉戦略」】

森林水産環境省は7月に公開した白書草案とは別にもう一つの戦略文書「ジビエ肉戦略」を同時期に発行しており、白書が最終的にまとまるよりも早く8月中にパブリック・コメントの募集を打ち切りました。この内容についての批判と懸念が強まっています。  

★英文記事「ライオン飼育繁殖産業ー 段階的廃止の瀬戸際に立つ南アフリカ」(2022/8/18/SA People News)

 

🦁2022年8月  【IKSHAカウンシルによるプレスリリースの発表】

8月10日「世界ライオンの日」に合わせ、南アフリカの伝統的祈祷師(Indigeneous Healer)たちから成る協議会(IKSHA Council)は7月に公開された政府の白書案の内容を受け、南アフリカ政府に抗議の意を示すプレスリリースを発表。7月22日から8月22日までの「獅子座の季節」にも当る1か月間を、ライオン及びアフリカの遺産動物たちのため「喪に服す一か月」とするよう呼びかけました。*IKSHA = Indigenous Knowledge Systems for Heritage Animals (遺産動物を守るための先住民族による知識体系)

 

🦁2022年7月 【南ア政府による「南アフリカの生物多様性の保全と持続可能な利用に関する白書案」公開】 

7月8日、森林水産環境省(DFFE)は保護政策を改訂するための白書案(“Draft White Paper on the Conservation and Sustainable Use of South Africa’s Biodiversity”)を公開。国民からの意見公募(パブリック・コメントの募集)および利害関係者(動物福祉/産業部門)とのフォーラムを実施。*パブリック・コメントは9月10日まで受付中(→後に延長されました)。

★DFFE/白書案・全文(PDFファイル/英語のみ)

 

🦁2022年6月 署名キャンペーン #CANCELCAPTIVITY 日本からもご協力をお願いします!

 

🦁2021年9月 【南部アフリカ観光サービス協会によるガイドラインの発表】

南部アフリカ観光サービス協会(SATSA: Southern Africa Tourism Service Association) の取り組みにより、観光における飼育動物との関わり方についての指針・倫理規定がまとめられました。この新たなガイドラインによって、南アフリカにおける「子ライオンとの触れ合い」や「ライオンとの散歩」などを提供する観光事業は、観光客が避けるべき活動のカテゴリーへと明確に区分されました。

★SATSA/ガイドライン(PDFファイル/英語のみ)

★SATSA/野生動物と関わる観光活動においての意思決定ツール(PDFファイル/英語のみ)

 

🦁2021年5月 【南アフリカ政府によるライオン飼育繁殖産業の廃止に向けた声明】

南アフリカ政府は、ライオンの飼育繁殖と骨取引、及び関連の商業活動を全面的に禁止していくとの声明を、初めて発表しました。

★英語情報  Blood Lionsチームによる概要ドキュメント(PDFファイル/英語のみ)。

★日本語情報例(関連記事)「南アフリカ、ライオン飼育繁殖産業を廃止へ 法制化がカギ」(2021/5/8/ナショナルジオグラフィック) 

 


 

現在、8000から1万頭にも及ぶとされる数の肉食動物が、南アフリカ全土にある300箇所以上のプレデター(肉食獣)飼育施設の、小さな囲いの中で飼育されています。これらは商業目的の飼育繁殖であり、野生保護を目的としたものでないことは、野生動物保護の専門家たちの間では世界共通の認識となっています。 

 

南アフリカでライオンをはじめとする肉食動物を扱う施設のほとんどが実は、缶詰狩り、骨取引、子ライオンとの触れ合い、ライオンとの散歩、ボランティアツーリズムを含む様々な活動のために野生動物を飼育し、それを利用する商業施設です。更に南アフリカのライオン飼育繁殖事業においては、人獣共通感染症(動物と人の間で相互に伝播する感染症)によって数千人単位の観光客、産業従事者、地域社会に深刻な健康リスクをもたらすことを示唆する科学的証拠が増えており、懸念が高まっています。 

 

 

映画『ブラッド・ライオンズ』は2015年に南アフリカをはじめ欧米で公開されました。その後、製作チームは国内外でのキャンペーン活動を展開し、南アフリカのプレデター飼育繁殖の状況改善に向けた取り組みに貢献し続けています。