南アフリカ政府に対し、

飼育下にあるライオンの福祉と幸福を最優先にするよう要請するため、

あなたのご支援が必要です。

 

 

 

 ※ 下記はChange.org署名ページの英文を日本語訳したものです。

 

私たちはクリーシー大臣(森林水産環境省(DFFE))とディディザ大臣(農業・土地改革・農村開発省(DALRRD))に対し、今後の法改正の進展に向けて継続的な圧力を要請します。

 

南アフリカで350を超える数の商業施設が8000から10000頭にも及ぶ数のライオンを飼育している状況において、この業界では科学的見地に基づく動物福祉の調査が全くありません。私たちは未だ、そこにある福祉課題の全貌を掴みきれてもいない状況にあります。

 

全米動物虐待防止協会(NSPCA)による商業的なライオン飼育場の福祉検査で見つかった多くの残虐行為は、私たちが対処しなければならない問題が理論的なものではなく、むしろ非常に現実的で深刻な問題であることを物語っています。

 

皆様のご支援をお願いします。

 

ブラッド・ライオンズとワールド・アニマル・プロテクションは、南アフリカ政府に対し、飼育下にあるライオンの福祉と幸福を優先させるよう要請するため、一般の皆さま方のご協力をお願いします。

 

私たちはクリーシー大臣に対し、商業目的でライオンを捕獲している産業について、そこにいるすべての大型ネコ科動物に対する福祉の包括的な国家監査を早急に実施すること、そしてこの産業の段階的廃止の際にもたらされ得る悪影響を最小限のものにすることを訴えます。

 

ディディザ大臣、私たちは、新動物福祉法案の策定と実施に明確かつ迅速なスケジュールを設定し、外部のステークホルダーをプロセスに緊急に巻き込むことで、新動物福祉法案の進行に緊急性を持たせることを訴えます。

 

この請願書に署名し、南アフリカのクリーシー大臣とディディザ大臣への公開書簡を支持してください。

 

 

背景

 

ブラッド・ライオンズと世界動物保護協会(ワールド・アニマル・プロテクション)は、南アフリカの商業農場に収容された飼育下ライオンについて福祉的観点からの調査がいかに欠如しているかを明らかにし、2022年4月にその共同科学研究を発表しました。研究者たちはここで90以上の科学論文を精査し、ライオン飼育環境における動物の様々な身体的・心理的状況について発見しました。

 

動物園、野生動物公園、保護区と呼ばれる施設で飼育下にあるライオンは、様々な病気、怪我、栄養失調や肥満、清潔な水の不足、過剰歩行や自傷行為のような異常行動など、福祉上の問題を抱えていることがそこで確認されました。しかしながら、南アフリカの商業施設で飼育されているライオンの福祉に焦点を当てた研究は一つもありません。

 

ライオンが最も福祉侵害に直面する可能性が高いのは、このような商業的条件下においてです。消費者主導で利益を得ることに重点を置いた集中繁殖が行われ、動物の福祉と幸福について十分に配慮されないためです。

 

COVID-19の大流行時に野生動物飼育施設に収入がなかったことと、南アフリカにはライオンを含む大型ネコ科動物の飼育繁殖や商業取引に関する国の規範や基準がないことなどから、飼育下の動物たちは深刻な状況に晒されています。また、我が国の動物福祉の執行を一任されているNSPCAは、国からの財政的支援がない運営を余儀なくされています。

 

バーバラ・クリーシー大臣(DFFE)が2021年5月2日、南アフリカはハイレベル・パネルの大多数が提示する勧告を採用し、今後はライオンの飼育繁殖、及び関連の商業利用を行わないことを発表してから既に1年以上が経過しました。ライオン産業の現状は変わっていません。

 

ゾウ、ライオン、ヒョウ、サイの保全と生態学的に持続可能な利用に関する政策方針案は2021年6月に公布され、生物多様性の保全と持続可能な利用に関する白書はパブリック・コメントのために間もなく公布されます。しかし真の変革がなされるまで、飼育下にある何千頭もの肉食動物たちの福祉と幸福は天秤にかけられています。時代遅れとなった1962年動物保護法71条に代わる、DALRRDが起草した新しい動物福祉法案に関する明確な予定も見通しがなく、法案の草案が国会に提出されるのは2023年から24年にかけてのことと予想されます。

 

研究の詳細

 

ブラッド・ライオンズと世界動物保護協会の研究チームは、ライオン飼育の影響に関連する170種類の身体的・心理的状況を特定し、世界的に認知されている動物福祉モデルであるメラーの5領域モデルに従って分類しました。特定された状況は、以下の福祉領域に分類されます。

 

72% 健康領域(病気や怪我など)。

11%  行動領域(否定的行動など)。

10% 精神領域(恐怖、不安、欲求不満など)。

4%   栄養領域(栄養失調、食物・水不足など)

3%  環境領域(環境上の課題または動物の周囲の環境から生じる不快感)