人として感じたこと・考えたこと

 

「ライオンを繁殖させて狩るということは非人間的な行為なのか、

かえってそれこそが人間らしい行為なのか分からなくなる。

でも、ただそれができる可能性がある(やろうと思えばライオンを殖やせる、

そしてお金を払えば狩りができる)から、人間はやってしまうのだろう」

 

「人は触れ合いをどこまで人間の欲望のままに許容してしまうものなのだろうか。

金魚すくいと缶詰狩りとの違いは何だろうか」

 

「ボランティアの少女たちのライオンを"かわいい"と思う気持ちと、私たちが映画を観て感じる“かわいそう”は紙一重だと思う」 

 

「ライオンの赤ちゃんと触れ合いたくなるような危ない気持ちは自分にもあるなと、思いました」  

 

 

 

「SNSにおける写真映えへの執着心とトロフィー等の賞を求める承認欲求・見せびらかし欲求、日常の疲れや

ストレス解消のためのエンターテイメントを求める様子は心理としては何か共通しているようにも思えます。

 そうすると、人間に本来持っている側面でもあるのだろうとも感じます」

 

 「人間と動物のほどよい距離感とは何か。また考えるきっかけになりました」

 

「ライオン牧場はただちに無くすべきですが、仮に実現しても別の動物に変わるだけとも思います。

なぜ人は必要もないのに何かを殺さずにはいられないのか、そこをもっと考えなければいけない」

 

  

    

「人間による殺処分が前提な家畜と、野生動物の違いはなにか」

 

 「楽しむために育て殺す、食べるために育てて殺すの違い、線引きってあるのかなと思いました。

人間の狩猟本能についても知りたいと思いました」

 

 「食べるために狩猟をする人が、缶詰狩りには賛同できない姿勢を示したところに希望を感じた」

  

「もはやあのライオンは野生動物というより家畜のカテゴリーに入る気がする。

 そうすると、ライオンをそこに入れてはいけないのか。私には答えはない。動物の区別は誰がどう作ることができるのか」

  

  

「そもそもなぜ動物をお金で買うということができるのか不思議に感じた。

身近なペットや家畜も、彼らに何も見返りを支払わずに利用したり殺すということがどうしてできているのか。

人間同士の金銭のやり取りだけで自然や動物を変えることが正当だとはとても信じられない」

 

「動物愛護やエコロジーなど表面的に飛びついてしまうと、本質では全く反対なことをしていることもあると言うのが怖い」

  

 「動物が好きな人たち、守りたい人たちが、知らず知らずのうちに缶詰ハンティングの一部に触れている。

動物園では種の保存のために繁殖させるという考え方も、

一歩でも間違えば同じような事をしているのかなと感じ、考えさせられた」

 

 

 「檻に入れられているライオンと人間とをどこか重ね合わせて見ている自分がいました。

動物にしている行為が、人間が置かれている状況のようにも見えました」

 

「人間の動物に対する不適切な関わりは、人のヒトに対する不適切な関わりや、自然に対する関わりと共通の問題だと思う」

 

「これはまず自分の、そして人類の生き方・あり方を省みるための啓示だと思った。

単に悪い人、狂った人がやってるのではない」

  

「弱者が弱者として生きられない、ありのままで生きられない世の中だからこそ生まれる闇。

ライオンは丸腰では勝てない相手なのだから、缶詰という方法を取る。手っ取り早く自尊心を満足させる方法として。

動物界の頂点にいる存在を捕え、いかにも自分が王者になったつもりで、自分をまた誤魔化す。 

とにかく、こういう世の中にNOということから始まるように思う」

 

「民間の立場で教育に携わる者として、これから子どもや若者、一般市民と接する中で、

今回映画を通して学んだことも含めて、人間だけの生命だけでなく、

生きとし生ける全ての動植物の生命や存在を尊ぶことの大切さをどう伝えてゆくべきか、

大きな課題を突きつけられたように思います」

 

   

 

「たまたま今、自分達は人間に生まれた。

            しかし自分も、自分の大切な人も、ライオンや鶏や牛、豚、魚に生まれて来たかもしれない。

                 民族、文化、宗教の違いから来る価値観についても考えさせられた。

 その人の信じているものをただ一方的に否定することも暴力的なことなのかと」

 

「自分も人間であり、そしてヴィーガンではない。毎日誰かがさばいた命を頂いている。

 祖母や母から受け継いだ象牙やリアルファーが少し、納戸の何処かにまだある。

 生まれてから今まで生きてきた中で、何らかの恐ろしい事に加担してきたのだと自責の気持ちにもなりました」

 

「人間はいつから動物と共存する事の優先順位を下げちゃったのか。

 どうして残酷な事を残酷だと思わなくなったのか」

 

「これ以上、人間が愚かなことをしないためには、どうすればよいのか」

 

  「人間の愚かさ、身勝手さに虚脱感さえ感じました」

 

「最後の動物たちの目を見ていると、自分がやれること、やめるべきこと、見つめるべきことが色々あるのだと感じました」